木鶏会

木鶏会感想文 禅に学ぶ人間学「精一杯に自分を生きる」を読んで。

2023年4月19日

仕事というのはありがたいものである。

仕事を通じて人に出会い、時にプレッシャーに立ち向かい、

時に自分の未熟さを痛感し時に、ありがとうの言葉を味わえる自分になりたいと思う…

人間としてなぜ、仕事をするのだろうか。

 

横田師の言葉が面白い。

塵一つない世界にいくのではない。

地理の中でも平然としていられるのが禅の世界だ。

 

なるほど、【悟り】や【無】の表面的なイメージからすると、

何もない静寂な世界を思い浮かべるが、

そうではなく、自分の心のありようで

どのような環境でも動じることはなくなる。

【無限】の空間で見聞できるようになるというわけだ。

 

ここに塵一粒の可能性を感じる。

青山師の詩に『その中にあるとも知らず晴れ渡る 空に抱かれ雲の遊べる』がある。

 

雲を成すのは塵一粒一粒に凝集した水蒸気の結晶の集合体だが、

私たちは、何も考えずに浮かんでいるあの雲にも、心の写し鏡のように、

時に喜びを感じるのだ。

 

仕事を考えてもそうだ。

塵の一粒一粒のような小さな行動の積み重ね。

そこに一挙手一投足へ意識をするが如く全事の意識を持って臨むことが出来れば。

意図を持って形作られたものは、形を超えて、意図を超えて

目に止まった人の心を動かす何かになるのではないか。

 

『皆空』という中村天風さんの言葉がある。

人類皆、仏の塵一粒。

それぞれに舞いゆくのが理。

 

人類を真に価値ある存在に。というリアルインサイトのミッションが表す雲の絵はなんぞだろう。

そのミッションに共鳴して集った意識高い系塵Gとして今日も仕事に従事したい。

遊びゆく 雲の漂う青空に 光さすともささずとも 吹かれて漂うが 塵の喜び  

玄氣-GENKI-

-木鶏会